【10.04.21】 星野公平ニュースＮｏ．１１１発行
労働者派遣法改定案 ２つの「抜け穴」
―「正社員が当たり前」の社会を取り戻すー
抜け穴の一つ目は「製造業への派遣を禁止する」といいながら、「常時雇用する労働者」（常用雇用）の派遣を例外として認めていることです。厚生労働省は、短期雇用の繰り返しでも１年以上の雇用見込みがあれば「常用雇用」としています。これでいくと、製造業で働く派遣労働者５５万人の６４％が「常用雇用」となります。「製造業派遣をきっぱり廃止すべきだ」鳩山首相は、「常用雇用は雇用の安定性が高い」と正当化しています。
もう一つの抜け穴は、仕事があるときだけ雇用契約を結ぶ不安定な｢登録型派遣｣を禁止するといいながら、約１００万人いる「専門２６業務」を例外としていることです。｢専門業務｣は専門的知識･技能があり､賃金などの交渉力があるという口実で､派遣期間に定めがありません｡そのため､派遣先はいつまでも働かせることができます｡「名ばかり専門業務がまかり通っている。厳格に絞り込むべきだ」鳩山首相は、「派遣を認めても問題のない業務だ」と、実態とかけ離れた答弁。 「原則禁止」の最長５年の先送り。違法派遣があった場合、派遣先が直接雇用を申し込んだとみなす「みなし」規定について、派遣先が違法を「知らなかった」といえばすまされかねない内容など改悪や後退もあります。
国会審議にあたっては、「派遣切り」にあった当事者をはじめ、国民の声を十分にくみ上げるべきです。民主党の労働者派遣法改定案は抜本的な修正が必要です。
臨時市議会 ４月２８日(水)、事実は解明されるのか
提出される議案は５つ（専決処分の報告・承認が４つと条例の制定１つ）と報告が３つ（いずれも車両等の事故の専決処分）です。専決処分の報告・承認は、平成２１年度一般会計補正・市税条例の一部改正・都市計画税条例の一部改正・国民健康保険税条例の一部改正です。条例の制定は、「桑名市長及び副市長等の給与の特例に関する条例の特例に関する条例」の制定です。内容は市長らの給料を５月から３ヶ月間、市長２３％、総括の副市長１３％、特命の副市長８％の減額をするものです。説明では、今回の不祥事の管理・監督責任を明らかにするとなっています。これで幕引きにしようとしているようで、事実を明らかにしなければなりません。（１）水道汚職事件は、弁護士による調査の結果が出て、職員２人の処分が発表されました。しかし問題は解決しておらず、�� 民間の家への漏水事故にどうして水道業者が市に代わって賠償金を払ったのか。�� 架空の給水管修繕工事・工事代金の水増し請求を前管理者は本当に知らなかったのか。等々不明な点が多くあります。（２）元環境政策課長の詐欺事件は、処分が発表された翌日（９日）に公金横領が明らかになりました。３月に家族が返金しているのですから市は処分した時点で知らないはずがありません。（３）住宅手当不正受給で職員を減給処分。これらすべて、当事者が既にお金を返したからといって桑名市は告発しないそうです。これで良いのでしょうか。
日本共産党大演説会
５月１６日（日）午後２時から
弁士 穀田 恵二 衆議院議員（国対委員長）
場所 四日市文化会館
市内（大山田、星川、伊賀町）１２時半出発（議員まで）
１７日に生活保護テーマの研修会と無料相談会を実施
生活保護をテーマにした研修会と無料相談会が１７日、桑名市役所で開かれました。生活保護を打ち切られた男性が孤独死した問題を受けて昨年１２月に開催したのに続き、今回が２回目です。生活保護問題対策全国会議などが主催し、市も共催しました。研修会には、県内外のボランティア団体や福祉、行政関係者ら１００人（＊１）が出席し、全国会議のメンバー（＊２）らが生活保護制度の概要などを説明し、市も生活保護の相談や申請件数が増えている状況を報告しました。その後の相談会には、市内外の７世帯が訪れ、生活保護、市社協の生活支援貸付制度、ハローワークの職業訓練などについて相談をうけました。
【４月１８日（日）中日新聞朝刊三重北勢版（生田貴士）で報道】
（＊１）生活保護問題対策全国会議と東海生活保護利用支援ネットワークが主催、桑名市（保健福祉部）が共催、桑名市公共職業安定所、桑員社会保障推進協議会が協力しました。
（＊２）研修会の講師は花園大学吉永先生の都合により、神戸公務員ボランティアの觜本郁（ハシモトカオル）先生にお願いしました。生活保護の現状、どんな制度なのか、最低生活費の計算（桑名の場合は）、資産（土地・家屋・車など）活用の問題、稼働能力の問題など生活保護のイロハから詳しく説明され、現在の問題点や今何が必要なのかを指摘されました。
なお、次回からは現地のものが主体となって、実行委員会方式でできないか提案されました。
觜本郁（ハシモトカオル）先生の講演
スタッフの打ち合わせ
「基地いらん」 徳之島集会 住民の６割１万５千人集まる
米軍普天間基地（沖縄県宜野湾市）のヘリ部隊「移転」
「島に指一本ふれるな」「長寿、子宝、いやしの島に米軍基地はいらない」「祖国復帰を勝ち取った先輩たちが眠るこの聖地に、移設強行を許してはならない」「人々のきずな、徳之島の未来を壊さないで」「本土復帰はみんなの心が一つになった私たちの誇りだ。今日はその誇りが結集した。私たちの言葉は米国に届き、日本政府にも届く」「島を守りたいという思いに政党の垣根はない。『ただちに基地移設を断念せよ』の声をあげよう」の声声声。
集会では「徳之島及び国内への基地の分散は、軍拡であり、軍縮という世界平和の流れに逆行するものです」「島の自然も文化も、太古の昔から、先祖からの預かりもの、傷つけず未来の子どもたちに届けなくてはなりません。世界的にも貴重な希少動植物の保護活動を推進し、世界自然遺産登録を目指しています」とした決議文が採択されました。
「移設先」探しそのものがまちがっています。日本のどこでも（米軍基地は）歓迎されません。政府は無条件撤去を求めてアメリカと交渉すべきです。基地のない日本、独立・平和の日本への道を切り開こうではありませんか。
財界「成長戦略」 これでは大企業の先もない
日本経団連が１３日、財界版の「成長戦略」を発表しました。「企業の活性化なくしては雇用の創出も豊かな国民生活の実現もできない」として、企業の「国際競争力」の強化を前面に押し出した戦略です。そのために、国と地方を合わせた法人所得課税の税率を１０％引き下げ、労働時間規制などのいっそうの緩和を求め、最低賃金の引き上げは拒否しています。財源論としては、消費税率の大幅引き上げを迫る一方で、企業の社会保険料負担や所得税の最高税率引き上げには反対しています。あきれるほど身勝手な「戦略」です。共に「ものづくり」を支える労働者や中小企業を踏みつけにし、国民に犠牲を強いて自分さえもうかればいいというやり方を続ける限り大企業の先も開けないのではないでしょうか。